代表取締役 杉山耕治
「捨てられないものづくり」と「人の役に立つものづくり」を経営理念に掲げるミヨシ。ゴミ問題やエネルギー問題について深く考える杉山社長は、無駄なゴミを減らすものづくりができる会社、環境にやさしい素材で、本当に必要なものだけをつくる会社を目指しています。
今回募集をするのは、営業担当と製造担当、そして、事務担当のサポートができるパートの方です。杉山さんが募集を決めた理由を伺いました。
杉山:「お客様に、誠実に対応したいのですが、どうしても人手が足りず、お客様の依頼をお断りするケースが増えてきたんです。もうひとつ、忙しい中でも交代で休みをとったりできる『社員にとって働きやすい会社』にしたいという思いがあり、仲間の募集を決めました」
ーまずは、営業担当の仕事について伺います。ミヨシの主業務は、お客様の注文を受け、試作品をつくること。営業担当は、お客様との打ち合わせを通して図面や3Dデータを受け取り、どのくらいの費用がかかるかを試算して、見積書を作成します。
杉山:「見積書をつくるまでには、技術的な知識が相当必要になります。そこが、一般的にイメージする「営業」とは大きく違うところかもしれません。例えば、お客様からの相談を受けて「このモデルを、実際形にできそうか、そうでないか」などと、完璧でなくても判断する必要があるんですね。なので、入社して一年ほどの間は、製造の現場で半日勤務して、半日は営業の仕事を学ぶことになると思います。見積書づくりの補助や、展示会への出展準備など、サポート的な業務が中心ですが、じっくり経験を積み、少しずつお客様を引き継いでいただきます」
「最初は、営業の打ち合わせに同行して議事録をつくってもらいます。飛び交う言葉の意味がわからないかもしれませんが、言葉の抜け漏れや、違う解釈をしている部分を訂正することで、業務への理解を深めていただけると思います。営業担当の解釈がお客様と異なっていると、現場の作業にも影響してしまう。打ち合わせは重要です」
ー杉山さんが、お客様との打ち合わせで心がけているのは、どんなことですか?
杉山:「お客様であるメーカーの研究者や設計者のお話を受け止めて「私たちがお手伝いできることは何か」をはっきり示そうと心がけています。さらに、お客様のお悩みにできる限りのアドバイスができるように努めています。製造担当がどれだけ優れたものをつくっても、営業担当の対応次第で、会社の評判はもちろん、信頼感が変わります。営業は、本当に大切な仕事なんです」
ー営業担当の方には、ゆくゆくは社長の右腕になってほしいと、杉山社長は話します。
「…身もふたもない言い方をすると、社長のことを好きになってくれる方じゃないと難しいかなと思うんです。互いに、人として好きで尊敬している同士なら、何か異変に気付けば即行動に移せるし、助け合おうという気持ちになれる。「社長のことが好き」ってあいまいだし、難しい条件なのは、今話しながら解ってます(苦笑)。ただ、長年お客様と築いてきた関係があるので、私と考え方が近い方に仕事を任せたいのは本音です。そうでないと「社長の話と全然違う。会社としての考え方はどうなってるんだ」とお客様を混乱させてしまう。難しいですけど、面接では、私の考え方や想いと、どれくらい近いかを見極めたいです。持っていてほしい資格…お客様の元へ出向くことも多いので、運転免許くらいです(笑)」
ー続いて、製造担当の仕事内容について。お客様の図面やモデルをもとに金型を設計し、出来上がった金型を成形機という機械にセット。金型に樹脂を流し込んで固め、完成品を取り出して仕上げるという作業が一連の流れだそう。
杉山:「一般的に製造業は、効率的な分業が基本。ですが、成型機の操作までできるようになると、その人の技術も知見も広がるし、何より達成感が大きいんです。仕事のやりがいはできるだけ感じてもらいたいし、自分の人生に広がりを持たせるためにも、幅広く技術を身に着けてほしいと思っています。うちの会社には、本人が望めば、みんな嫌な顔をせず教えてくれる環境が整っています。今まで、中途採用で入ってきてくれた社員の中で、それまで金型を作ってきたのは一人だけ。あとは、未経験からのスタートなので、安心していただきたいです」
ーでは、どんな方に製造部門へ応募していただきたいですか?
杉山:「できれば、製造業とは違う業界で働いていたけど、やっぱりものづくりがしたい。手に職をつけて自分の技術を高めたい。そんな考えの方に会いたいです。前職も学歴も一切問いません」
「何故こんな条件にしているかというと、うちのような中小企業で新卒の子に「仕事のやりがい」を伝えるのは難しかったんです。私たちの仕事は、技術を身に着けないと正直厳しい。やりがいを感じられるまで成長するには時間がかかり、その前にその子の心が折れてしまったことがありました。結果的に生じたミスマッチは、お互いにとって幸せではなかった。なので、何かしら仕事に就いたあと「やっぱりものづくりをしたい」っていう覚悟を持った方がいい。実際、近年入社して定着した社員の多くがそういうプロセスをたどっているんです。
あとは、ものができたときに「うれしい」という感情が芽生える方。そして、30歳までの日本の方に来ていただきたいです」
ー…30歳まで!? 私(ライター)は条件から外れましたよ(笑)。日本の若者を求める理由を、じっくりじっくり聞かせてください。
杉山:「いきなり外してすみません(笑)。まず年齢ですが、うちの仕事は覚えることとてもが多く、歳を重ねてから一から学ぶのは大変です。私自身は20代半ばで入社したのですが、あと5年遅かったら、正直大変だったなという実感があるんです。
日本の方とした理由は、ものづくりの技術を、日本に残す必要があると思っているからです。
製造業で採用というと「外国人労働者を受け入れませんか?」という話が多方面から舞い込みます。でも、私はできれば日本の若者と一緒に、技術を高めていきたい」
ー日本の方にこだわりを持つ理由についてお聞かせいただけますか?
杉山:「まずひとつは、国内にものづくりの技術がなくなると、万一、世界の争いごとに巻き込まれたときに防衛もできないと感じるからです。
もうひとつ、こちらが大きな理由なのですが、日本人は、これからの時代に必要な「地球環境を考えた、捨てられないものづくり」ができる素地を持っていると思うからです。
恐ろしく天変地異が激しい国で、例えば、木造の寺社仏閣があれだけ長く維持されているのは、日本人が自然を見つめ、材料の特性を活かしたものづくりをしてきたからだと思います。
大量生産・大量消費が当たり前の社会から、江戸時代の日本のようなリサイクル社会がスタンダードになったとき、自然とともに生きてきた日本人は、環境に配慮した最先端のものづくりができる可能性を秘めている。だからこそ、今から、日本の若者と技術を進歩させたいと考えたんです」
ー社内で技術力を高めるために、どんなことをされていますか?
杉山:「最近「スキルマップシート」というものをつくり、自分が持つ技術のレベルを「見える化」する取り組みを始めました。うちの仕事は、職人の勘というよりは、経験を積み、進め方を判断できる材料を持つことが大切。各自が積み上げた情報を社内で共有し、会社としての技術力向上に取り組んでいます。
うちの社員は、技術の向上に貪欲だと感じます。こちらから要望したことはないのですが、この先の会社に必要になるからと、品質管理検定を受けたり、休日も講習会に参加して技能検定を受けたり。いずれも社員の自発的な行動だったことには驚いたし、うれしかったですね」
ー技術力向上のほかに、会社で大切にしていることはなんですか?
杉山:「先日、会社の行動指針をまとめるため、自分たちが働く上で大切にしていること、これから大切にしたいことを挙げてもらいました。一番多かったのは「協力」でしたね。これからも積極的に声かけをして、助け合って仕事をしたいという思いを感じました。他には、信頼や人間関係を大切にしたいという意見が多く、職場の風通しのよさも求めていました。年次や役職を問わず、どんな発言でも受けとめる雰囲気は大事にしています」
ー働く環境についてはいかがですか?
杉山:「自身の健康状態や、職場の環境を良くしたいという社員の思いも感じています。たとえば、重い材料を持つのは女性にとって大変なこと。女性社員には「いつでも周りの人に頼みなさい」と伝えていますが、本人にとっては、それが自分の甘えのように感じられることもあるようです。そういう場面では、先回りしてなるべく察知できるようにしたい。お互いに想像力を持ち、気遣いや思いやりを大切にしなければと、改めて思いました。
また、社員が求めている「風通しのよい職場」をハード面でも実現するため、今年の3月から社屋をリノベーションする予定です。2階の事務所は、なるべく見渡せるフラットな空間にして、女子化粧室と女子更衣室も新たにつくります」
ー今回は、事務担当をサポートするパートの方も募集されますよね。
杉山:「今、パートさんには、出来上がった製品の検品・梱包や、製造現場の補助をお願いしています。特別な条件はないのですが、変化に気付きやすく、柔軟な方に来ていただけるとうれしいですね。うちは、お客様の求めに応じて、製造のスケジュールを変更することも多いですし、工程が計画通りに進まないこともあります。そんなときも、臨機応変に対応できる方だとありがたいです」
ーでは、会社にまだ足りていないと感じることはありますか?
杉山:「働きやすい環境を、まだまだ整えきれていない部分があります。例えば、休日数。年間105日というのは、かなり少ない方です。これから社員数を増やして体制を整え、ゆくゆくは120日まで増やしたいと思っています。今は、有給奨励日を設けたり、祭日は、社員が半分ずつ出るシフト制にしたりして、できるだけ休みをとりやすくしています。
ただ、納期はずらせないので、まず週1の休日を確保して、仕事の進捗に合わせて出てもらっているのが現状ですね。休日に出てもらったときは、代休をとれるようにしています」
「時間が長くかけるほど技術力は高まるので、ある程度仕事に時間を割く必要は出てくると思います。ただ、個人の生活を尊重したいという思いもあるんです。家庭での時間を重視したい人、趣味を大切にしたい人、お子さんの進学にお金が必要で、頑張って働きたい人。その時々でライフスタイルも変わるので、個別に希望を聞いて、なるべく状況に合わせられるようにしています」
ー最後に、これから会社が目指す方向性、そして、社員にとってこんな会社にしたいという思いがあればお聞かせください。
杉山:「当社は「捨てられないものづくり」「人の役に立つものづくり」を理念に掲げています。主力はプラスチック製品の製造ですが、石油由来ではなく、植物性プラスチックでのものづくりを研究しています。環境を守り、ゴミを減らせる会社、そして「本当に必要なもの」をつくる会社にしていきたいんです。そのために、会社の規模を、10年以内で2倍に拡大したい。今でも、人手不足が原因で、うちを見込んで声をかけてくださったお客様の役に立ちきれていないので、申し訳ないと思っています。
社員のためには、「社会の役に立っている」という実感を持って働ける体制をつくっていきたいですね。うちの社員は「自立」というキーワードを意識しながら仕事をしてくれていて、いつも心強いです。そんな社員のためにも、働きがいを感じられる会社にしたいです」
「捨てられないものづくり」「人の役に立つものづくり」を目指す、ミヨシの熱い想い。今回の採用では、そんな想いに共感し、一緒に働きたい方を求めています。
社内の雰囲気が感じられる社員インタビューも、ぜひご覧ください。
宮谷聡彦(入社11年目 技術職)
ー入社されたきっかけを教えてください。
宮谷:大学卒業後、映像や音楽をつくる仕事をしていましたが、30歳を目の前に、そろそろ手に職をつけて、生活の基盤を固めたいと思ったんです。自分ができることを考えたら、小学生の頃から図工や技術が得意だったなと気付き、ものづくりに携われる会社を探すようになりました。手先を使う仕事なら、世の中で少しは役に立てるのではと考えましたね。
ー仕事を覚えるまでに、どのくらい時間がかかりましたか?
宮谷:1年あれば、金型の製作から製品の完成まで、表面的に一通りの工程はなぞれると思います。ただ、ものづくりは本当に奥深い。どれだけ腕を磨いて追求してもゴールが見えないです。
これまで、多くの先輩方に仕事を教わってきました。懐に飛び込んで、ヒントをもらったら試してみて、できたところからまた積み上げての繰り返しです。
ーどんな人と一緒に働きたいですか?
宮谷:何のために仕事をしているのかも含め、自分の頭で考えて行動できる人と働きたいです。仕事をする理由が、お金をもらって生活するためであったとしても、考えて動けなければ、その対価(給与)にも跳ね返ってこないと思います。付加価値をつけたものづくりをしなければ、AIに替わられるという危機感もありますね。自分で調べ、自分なりに工夫するのがものづくりだと思います。
ー仕事をしていて大変なことを教えてください。
宮谷:営業担当からモデルを受け取って、設計する段階から『できるかな、できないかな』と思案するのは苦しいけど、そこにはどうやって実現しようと考える楽しさもある。単純に、納期が短すぎるのは厳しいかな(苦笑)。あとは、失敗の原因がわからないとき。試行錯誤しても上手くいかず、半べそかきそうになることもありましたね」
ーうれしかった瞬間について教えてください。
宮谷:自分なりにチャレンジして成功した瞬間です。先日、手作業では2日かけても完成しそうにない、細かな加工が必要な製品をつくったのですが、マシニングセンターという機械で試してみたら、ものの30分で出来上がった。あれはうれしかったですね。その経験が社内に共有されれば、次に似たような案件が来たときの選択肢が増えます。
完成までのアプローチは、工夫できる余地が多いんです。先輩のやり方を教わったら、次はそれを踏まえて別の方法を模索して…その過程も楽しめたらいいですよね。やっぱり、考えられる人が必要(笑)!」
ーでは、社内で感じている課題はありますか?
宮谷:個人的には、仕事の属人化を防いでいきたい。人手が足りず、後進を育てる余裕がなかったために、込み入った案件には中堅以上の社員が対応せざるをえない状況です。そのためにも、仲間を増やしたい。今回の募集は、業務分担の不均衡を減らし、みんなが働きやすい職場環境を整えるためだと思います。
杉田真織(入社9年目 事務職)
ー入社直後から今まで、社内に変化は感じますか?
杉田:この数年、製品数と取引先がすごく増えましたね。以前は、何か商品があれば、そのパーツをつくることが多かたのですが、うちから商品の状態まで組んでお届けするものも増えました。そのため、検品にかかる時間も大幅に増え、パートさんを採用しはじめました。今は、パートさんがいないと仕事が回りません。社長交代後は、若い世代が増えたのも変化です。もともと居心地はよかったのですが、より明るくなった気がします。嫌な人がいないんですよ(笑)。
ーこんな方と働きたいという希望はありますか?
杉田:無理なく、周りの状況変化に気付いて対応してくれる方だとうれしいですね。あ、社長も同じこと言ってました?(笑) 試作品を手がける当社ならではだと思うのですが、現場では予期せぬ問題も起きますし、製造工程が当日変更になるケースも多いんです。油断せず、臨機応変な対応が求められます。予定通りに何事も進めたいという人は大変かもしれないですね…。だんだんとその環境に慣れてもらえたら、もちろん大丈夫です。
ー仕事をする中で、うれしかったことを教えてください。
杉田:昨年、当社の省エネ活動が、省エネ大賞省エネ事例部門の「中小企業庁長官賞」を受賞したんです。
外部の方に、うちの会社を知っていただくきっかけをつくれたかな…と思うと、すごくうれしかったです。同時に受賞したのは、パナソニックやトヨタのような有名企業ばかり(笑)。今回いただいた「中小企業庁長官賞」の過去実績にも、うちほど小さい会社はなくて、すごい賞をいただいたんだなと(笑)。
ーでは、驚いたことはありますか?
杉田:個人的に感心しているのが、受賞後も、淡々と省エネ活動が続けられ、さらに進化していることですね。2007年から続けているので、丸10年を超えました。これは、社員が自立して取り組んでいないと、意外とできないことじゃないかなと思います。
この活動は、社内のコミュニケーションを生み出しているんです。別の業務に携わる社員同士、男性と女性といったペアを組んで活動するので、自然と会話をする環境ができて、会社の雰囲気のよさにもつながっています。活動の成果は会議でも発表するので、さぼれないというのはあるんですけどね(笑)。
小川正義(入社10年目業界経験33年 技術職)
ー前職でも金型の製作をされていたんですね!
小川:そうですね。ただ、金型製作の分野も3D(3次元)CADの技術を身につけなくては、未来がないと感じていたのですが、前職でそれは叶わず、転職を決めました。3DCADは、杉山社長が教えてくれて、実践ですぐに使わせてもらいました。
ー金型製作の仕事内容についてお聞かせください。
小川:お客様からいただくモデルをもとに、まずは金型の設計をします。金型は、樹脂などの材料を流し込んで取り出すために二つに分割するもの。なので、どこで分けるかという判断も重要になります。人によっても、形状によっても違ってくるので、経験が必要になる部分です。
金型の加工は、4、5日で完成する場合もありますし、複雑なものだと1か月かかることもあります。社内に置かれた機械の特性を知り、使えるようにならないと、一人で仕事を進めるのは大変かなと思います。最初は経験者の指導を受けながら「この加工の場合、どの機械をどのように使うか」を自己判断する力を身に着けることが必要ですね。
技術的に難しい案件の場合、営業の打ち合わせに同席することもあります。大きなプロジェクトの場合は、チームを組んで仕事をします。
ーお休みは取りやすいですか?
小川:休みは、社長が配慮してくれてとりやすくなっています。ただ、お客様ありきの仕事なので、納期が厳しくなってくれば交代で出勤します。仕事の様子を見て、スケジュール管理してもらえたらベストですが…プライベートも大切にする時代だから、あまり言えないかな(苦笑)。
ーこの先、手がけてみたい仕事はありますか?
小川:今はとにかく、若手の社員が仕事を回せるようにサポートしたい。上の人の仕事を見て覚えてほしいという思いはあるのですが、今はそういう時代じゃない。彼らの興味をキャッチし、積極的に教えるようにしています。
今、頑張っている若手も、ものづくりが好きで我慢強い子が多いですね。そういう子は伸びますよね。
自分たちの教え方が悪いのかもしれないけど、やっと仕事を回せるようになった子が辞めてしまうのは…人数が多くない会社なので、仕方のないこととは思いながら、すごく残念です。全員で一人前の職人に育っていけたら、会社の売り上げも上がると思うし、やりがいを感じられると思います。そのためにも、自分の持つ技術を、若手に伝えていきたいですね。
佐藤一平(入社3年目 技術職)
ー入社を決めた理由はどんなところにありましたか?
佐藤:面接を受けたときに、本当にインスピレーションというか、社長の人柄がすごく自分と合う感じがしたのを覚えています。それまでは、派遣でCADを扱うエンジニアをしていたのですが、画面上での設計ではなく「リアルなものづくり」をしたいという思いがありました。時間拘束も激しかったですし、人とコミュニケーションをとりながら働きたいとも思っていました。
ー入社後にギャップは感じましたか?
佐藤:あまりなかったです。入社前に、社長と数人の社員とも会わせてもらって雰囲気の良さも感じていたので、イメージ通りでした。
あと、覚悟して入社していたのも大きいかもしれません。仕事が多い時は定時に帰れないこともあるし、一人前になるには時間がかかる。腰を据えて勉強していく必要があるよ。という話は社長から伺って、納得していました。
ー仕事をする中で、つらいこと、うれしいことはありましたか?
私は仕事のスピードが速くない方なので、想定していた時間内で加工ができないことがつらかったですね。最初は、鉄板にドリルで穴開けるのに1時間かけたりしていて…今だと1、2分ぐらいなのに…。そう思うと、少しは進歩してきているのかなと思います。まだまだですけど。
できることが増え、想定したスケジュール以上に速く加工ができたときはうれしいです。あと、まだ数回なのですが、自分が手がけた製品を見て「すごく丁寧に仕上げてくれた」とお客様がよろこばれていたと聞いたときは、うれしかったですね。
ーこの先、手がけてみたい仕事はありますか?
佐藤:当社には、入社一年を過ぎると「自分のつくってみたいものを、好きな機械を使ってつくっていい」というミッションのようなものがあります。私もつくりたいものは決まったのですが、まだそれをつくる技術が足りていません。もっと技術を身につけたいですし、金型製作以外の勉強もして、部品の加工も手がけてみたいです。
ー一緒に働きたいのは、どんな方ですか?
佐藤:一番は、根気がある人ですね。社長に言われていたとおり、自分で一通りの作業ができるまでに時間がかかるので、じっくり取り組む覚悟のある人に来ていただきたいと思います。
(文責:ライター 岡島 梓)